
省エネが可能な“エコ”な家なら、地球環境に優しいことはもちろん、快適性に満ちた暮らしが叶います。
光熱費をおさえた暮らしがずっと続き、さらには国や自治体などの基準を満たすことで優遇制度や補助金を受けられるケースも多いです。
新築で注文住宅を建てるときは、“エコな家”に注目してみませんか。
今回は、エコな家の特徴をメリットや4つのタイプなどにも触れつつ、詳しくお話していきます。
“エコ”な家とはどんな住まいのこと?
住まいにおいての“エコ”とは、エネルギーの使用をおさえて地球に優しくできる家のことです。
住宅における「エコ」は近年重視されるようになった考え方。断熱性・気密性を向上させ、冷暖房のエネルギー消費をおさえられます。
ひと昔前の家では、暖房をつけても寒い冬、エアコンをつけているのに暑い夏…と、家のなかで冷暖房をガンガンつけても快適な温度になりにくいものでした。気密性が低く、隙間風があるので、冬には冷気が入り込みます。
隙間が多いので換気できている感じはしますが、真夏ともなれば断熱性の低さにより外気の影響を受けて暑くなることも多いでしょう。冷房や暖房を動かすエネルギー使用量も多く、光熱費の負担も増えます。
近年のエコな家は、そういった問題点を解消し、エネルギー消費をおさえています。
私たちの暮らしにはエネルギーが欠かせませんが、日本では多くを輸入に頼るしかない状態です。そこで“省エネ”への工夫を盛り込んだエコな住宅は、地球にも家計にも優しい家づくりと言えるでしょう。
エコ住宅と言える特徴4つ
次に、エコな住宅の特徴を4つご紹介していきます。
1:断熱性がある
良い断熱材や断熱性能を持つ屋根・壁、窓にもこだわり、断熱性を高めています。
断熱材の工法には、
・柱や壁の内部に断熱材をいれる「内断熱」
・柱の外側と外壁材の内側に断熱材を施す「外断熱」
の2つがあります。
両者にそれぞれの特徴がありますが、気密性が高いのは外断熱です。
埼玉のさいが設計工務では、内側と外側、どちらからも断熱できる「ダブル断熱」を採用、より高気密高断熱への工夫が施されています。
また、断熱性の指標となる「断熱等級」は等級1~7までありますが、数字が大きいほどに高い断熱性の住宅であることを表しています。さいが設計工務は断熱等級6を有する家づくりを行っています。
2:気密性を高める
エコな住宅では、気密性を高めた家づくりが行われます。
家づくりは職人の技術によって左右される部分がありますが、技術不足が気密性の悪さにつながるケースもあります。
そこで指標となるのが“C値”です。
C値とは、家全体の隙間を延床面積で割り、住宅内の隙間を数値化したもの。数値が低いほど隙間が少なく、「気密性が高い」ということになります。
一般的に推奨されている「3.0以下」ですが、さいが設計工務で建てる家はその30倍ほどの高気密住宅。C値0.3㎠/㎡以下の気密性を持てるように気密測定を2回実施し、気密性を高められるように徹底しています。
3:温湿度が安定している
温度や湿度が安定して快適性が実現されている家もエコな住宅の特徴です。
温度や湿度が家のあちこちで変化するのではなく、エコな住宅なら高気密高断熱により寒暖差をおさえられます。少ないエネルギーでも快適な空間にできるのがエコな住宅です。
4:換気性能が高い
エコな住宅は、換気性能が高いです。
現代の気密性の高い家は、機械によって24時間強制的に空気を循環させるので換気性能が良い家になります。
換気システムには、
・給気および排気を機械で行う「第一種換気システム」
・給気は自然に、排気は機械で行う「第三種換気システム」
の2つのタイプが多いです。
このうちエコな住宅に適したのは、効率的な換気を計画的に行える第一種換気システムです。
埼玉のさいが設計工務では、ドイツ製の第一種換気システムを採用。シンプルな構造によるメンテナンスのしやすさ、ランニングコストをおさえた経済性を叶えた換気システムです。
エコな家の条件として、断熱性・気密性の高さ、そして換気システムの導入が重要となってきます。
エコな住宅を建てるとこんなメリットが…
次にエコな住宅を建てたときのメリットをご紹介します。
電気とガスの使用量が減る
エコな住宅の大きなメリットは、光熱費の負担がおさえられる点です。ここ数年のエネルギー高騰により、電気やガスの光熱費の負担に頭を抱えている人も多いのではないでしょうか。
電気代、ガス代などは住み続けるうえで必要な費用だからこそ、月々の負担を少しでもおさえたいものですよね。
断熱性や気密性に乏しい住宅と比べると、エコな住宅は圧倒的に冷暖房効率が高くなり、毎月の負担が大きくならずに済みます。
さいが設計工務なら、たった1台のエアコンで住まい全体が快適にできる家づくりをしています。
光熱費の負担がおさえられるのはもちろん、「冷暖房設備の設置も必要最小限」という魅力があります。
夏も冬も快適に過ごせる
消費エネルギー量をおさえるため、エコな住宅は「高気密高断熱」。
外気の影響を受けづらいため、家のなかは季節による影響を受けづらいです。涼しい夏、暖かい冬という素晴らしい住環境で、快適な毎日を過ごせるでしょう。
健康面のプラス効果
住まい全体に断熱性があることにより、どこにいても温湿度が安定。ヒートショックをおさえられます。
また、換気システムも充実し、機械によって24時間換気を行えることから、シックハウス症候群・アレルギーなどからも体を守ることができます。
メンテナンスを少なくできる
エコな住宅は、気密性の高さや換気システムの導入による安定した温湿度環境により、住まいのなかに結露を起こしづらく、カビの発生をおさえられます。
結露が起こった古い家は、壁紙の表面だけでなく、壁内にまでカビが発生していることもあります。内装材の交換だけでなく、内側の腐食等を直すとなるとメンテナンス費用が高額となりがちですよね。
エコな住宅は、お家が劣化するのをおさえられる工夫が満載ですから、家も傷みづらく、メンテナンス費用をグッとおさえられるでしょう。
エコ住宅の4つのタイプとは?
暮らす人の快適性を追求し、消費エネルギーをおさえつつ、地球の環境にも優しい…、そんなエコな住宅には何種類かに分類できます。
多くの場合、国による基準を満たせば補助金や優遇制度の対象にもなるので、要チェックです。
長期優良住宅
長期優良住宅は、「長い期間にわたって住み続けられる」ためにたくさんの工夫がされた住宅を指します。
長期優良住宅と認められるには、国が定めた「耐震性」や「可変性」、「劣化対策」、「省エネルギー性」などの認定基準を満たすことが条件です。
長期優良住宅として認定されれば、不動産取得税や登録免許税、固定資産税などの軽減措置を受けられます。
認定低炭素住宅
認定低炭素住宅は、二酸化炭素の排出をおさえるための工夫や設備を導入し、自治体による基準をクリアした住宅のことです。
再生可能エネルギー利用設備(太陽光発電など)の導入や、節水対策、ヒートアイランド対策、エネルギーマネジメントなどの条件があります。
また、長期優良住宅との違いは、認定低炭素住宅は「省エネできることだけ」に特化しているということです。
長期優良住宅の場合は、省エネ性はもちろん、耐震性やバリアフリー性、可変性など多岐にわたる条件をクリアしなければなりません。
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)
ZEHは、断熱性を高めて消費エネルギーをおさえ、さらに「エネルギーを創る」を実現した家のことです。
“省エネ”と“創エネ”の両方が可能な家で、自らの家で使うエネルギーは太陽光発電システムを導入して賄うことができます。
LCCM住宅(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)
LCCM住宅は、「住んでいる間」だけでなく、建築時、廃棄時(将来的な解体の時)におけるまで、CO2を削減できる家です。
上記で説明した「ZEH」に加え、「建築時+廃棄時」にもCO2の排出への配慮ができるのがLCCM住宅です。
まとめ
近頃普及している高気密高断熱の家づくり。
エコな住宅は、環境にも優しいほか、光熱費の削減で家計負担をおさえ、さらには健康にも良いメリットがあります。
ただ、環境に配慮した家づくりはとても魅力的ですが、しっかりとした知識と実績のある工務店で建てることが理想的です。
ひとくちに断熱性や気密性といっても、その詳細はさまざま。断熱性や気密性のほか、換気や耐久性などにこだわってこそ、将来に向けて家族が安心して暮らせる家になります。
さいが設計工務では、ダブル断熱やトリプルガラス樹脂サッシなど、標準仕様が充実しています。一般的な住宅よりも、高い断熱性を叶える工夫にこだわった家づくりができるでしょう。
筆者プロフィール 【フリーランスライター:白井ゆう】これまでに不動産関連会社にて、リフォームや新築住宅に携わった経験を持つ。現在は、WEB業界で主に不動産分野をテーマとした記事を執筆するフリーランスライターとして活動中です。また、プライベートでは、昨年末に念願だった新築住宅が完成したばかり。家族とともに新生活を満喫しています。これまでの職歴や自分自身で経験した内容をもとに、家づくりにお悩みの方に寄り添ったお話をお伝えしています。 |