
注文住宅は一から自分好みの家が建てられるメリットがある一方で、建売住宅やマンションの購入に比べると土地の購入や家の設計依頼などやるべきことがたくさんあります。
「注文住宅を購入したいけれど、やるべきことが多くてどこから手をつけていいかわからない」
と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
本記事では、注文住宅を建てる流れを4つのステップに分けてわかりやすく説明します。
注文住宅を建てるまでにはやるべきことがたくさんありますが、手順や順番を知っていればスムーズにこなせます。また、ハウスメーカーも良きアドバイザーとなってくれるでしょう。
これから注文住宅を購入したい方の良い参考となることを願っています。
ステップ1 ハウスメーカーを探してプラン作成を依頼
注文住宅を建てる第一歩は、ハウスメーカーや工務店探しです。ハウスメーカーと工務店はよく似ているようでいて、違いがあります。
ハウスメーカーは自社の規格が統一化されており、建築資材の加工の大部分を工場で行います。ですから、メーカーごとの違いは大きいですが、同じハウスメーカーで建てた家は注文住宅とはいえ、デザインや設備は似通っています。
一方、工務店は独自の規格や技術を持っており、施主の希望に柔軟に対応してくれますが、技術にばらつきがありがちです。
それぞれの特色を把握して、自分たちが建てたいイメージに近いハウスメーカーや工務店を選び、モデルハウスなどを見学してみましょう。
自分たちが建てたい家のプランを作成してもらえば、どのくらいの広さの土地が必要なのかもわかり、予算の目安も付けやすくなります。
ハウスメーカーや工務店をを選ぶポイント
ハウスメーカーは、全国に支店を置く大きなメーカーと地域密着型のメーカーの2種類があります。
知名度が高いハウスメーカーは安心感も高く、どの価格帯の住宅でも一定のレベルを期待できます。その一方で、価格帯によっては設計の自由度があまりなく建売住宅とそう変わらない間取りの家しか建てられないケースもあるでしょう。
一方、地域密着型のハウスメーカーは大手ハウスメーカーに比べるときめ細やかな対応をしてくれる業者が多めです。
工務店は地域密着型のハウスメーカーに近いですが、より個性が強く技術にも差があります。
ですから、評判の良い工務店を時間をかけて探しましょう。
例えば、さいが設計工務では見学だけでなく宿泊体験もおこなっています。実際に泊まってみれば、見るだけでは気づかなかった点も見えてくるでしょう。
家は一生の買い物です。ハウスメーカーや工務店を選ぶ際は知名度だけでなく、スタッフの対応や自分の希望にどこまで添ってくれるのか、などを基準に選ぶといいでしょう。口コミサイトなども一定の参考になります。
ハウスメーカーや工務店に大まかな予算を伝えてプランをねってもらう
契約するハウスメーカーや工務店の目星が付いたら、おおよその予算を伝えて注文住宅のプランを練ってもらいます。
ここまでは、「相談」という形で無料でおこなってくれる業者もあります。
さいが設計工務では、予算やご希望の場所や大きさにあった土地探しの手伝いもしてくれます。
また、ハウスメーカーや工務店によっては、不動産会社と提携して土地の紹介もしてくれるところもあるため、積極的に活用してみましょう。
ハウスメーカーや工務店は家を建てるプロです。おおよその予算を伝えれば、その中で最適の提案をしてくれます。
予算を少しでも押さえたい場合はハウスメーカー、より自由度の高い家を作りたい場合は工務店と使い分けるといいでしょう。
ステップ2 土地を探す
おおよその住宅プランが決まったら、土地を探します。
工務店やハウスメーカーで土地探しを手伝ってもらえるなら、積極的に活用してください。
ここでは、予算配分のバランスや土地を決める際の注意点も以下の3つのポイントから解説します。
・自己資金と住宅ローンのバランスを考える
・土地と建物の予算配分を考える
・災害マップや土地の状態も確認
自己資金と住宅ローンのバランスを考える
住宅ローンは返済比率を考えて借りる額を決めましょう。
返済比率とは、年収に占める年間返済額の割合です。返済比率が高いほど借入れできる額も増えますが、その分返済する額も上がっていきます。無理なく返済していくならば、返済比率は年収の20~25%が目安です。
借入額を増やしたい場合、配偶者の収入と合算して年収を算出したうえで借入れする方法もあります。
しかし、離婚したり死別したりした場合返済計画が狂ってしまうので、注意が必要です。
また、自己資金を多く用意すればそれだけ住宅ローンの借入金額を抑えられます。返済計画も考えて自己資金と住宅ローンのバランスを考えましょう。
近年は、頭金0で家を購入するケースも珍しくなくなりましたが、やはりある程度自己資金を用意したほうが安心です。
土地と建物の予算配分を考える
建売住宅が土地と建物の値段を合せた金額で売り出されるのに対し、注文住宅は土地と建物の費用を別に計算します。
例えば、ハウスメーカーで「1千万円台の家」として紹介される家と同等の家を建てる場合、土地の値段は含まれていません。ですから、「土地の値段+1千万円台」と考えましょう。
土地は、条件が良い場所ほど値段は高くなっていきます。
利便性を重視して土地に予算をかけすぎると、建物に回す予算が少なくなります。
だからといって建物に予算をかけすぎると駅から遠い土地など、条件が今ひとつの土地しか買えない可能性もあります。
ハウスメーカーや工務店がたててくれたプランも参考に、土地と建物の予算配分を考えましょう。
災害マップや土地の状態も確認
近年は、集中豪雨や地震・台風などの災害で被害を受ける住宅が増えています。
日本は平地が少なく、新興住宅地の中には山を切り開いたり脆弱な地盤を埋め立てたりしたところもあるでしょう。
そのような住宅地の中には災害の被害を受けやすい場所もあります。
土地を購入する前に、自治体が発行する災害マップなどを参考に自然災害の被害状況を確認しましょう。交通の利便性や広さに対して価格が安い土地は、地盤が脆弱だったり災害の被害に遭いやすいといったデメリットがある場合もあります。
なお、地盤が脆弱な場合は補強工事が必要な分、建築費用も高くなります。
ステップ3 住宅ローンの審査を受ける・契約
購入したい土地が決まったら、住宅ローンの審査を受けます。
無事に住宅ローンの審査が通ったら、いよいよ契約です。
ここでは、その際の流れや注意ポイントを以下の3つの観点から解説します。
・住宅ローンを選ぶ際の注意点
・土地の売買契約の締結
・工事請負契約の締結
住宅ローンを選ぶ際の注意点
住宅ローンは、以下の金融機関で取り扱っています。
□銀行
□信用金庫(労働組合・労働金庫など)
□農協・漁港
□ノンバンク
ノンバンクとは、金融機関以外の組織が該当し、「フラット35」もノンバンクの1種です。
土地の売買契約の締結
住宅ローンの審査が通ったら、土地の売買契約を締結します。
土地の所有者がハウスメーカーの場合は、ハウスメーカーと締結してください。一方、持ち主が個人であったり不動産会社であったりする場合は、そちらと契約を締結します。
工事請負契約の締結
土地が無事に購入できたら今度はハウスメーカーや工務店と工事請負契約の契約を結びます。
契約締結後、本格的な家の設計に入るので、家づくりはここからが本番といえるでしょう。何度か打ち合わせを重ね、最終図面が確定したらいよいよ着工です。
ステップ4 着工から引き渡しまで
ここでは、最後のステップとして着工から引き渡しまでの手順を解説します。
家を建てるというとここから先の工程がイメージされますが、実は最終ステップです。
土地の引き渡し・基礎工事着工
ハウスメーカーや工務店と打ち合わせを重ね、最終図面が確定したら土地の引き渡し・着工の流れとなります。
打ち合わせの状況によっては、土地の引き渡しから着工までしばらく間が開くこともあるでしょう。
必要があれば、基礎工事着工の前に土地の改良工事を行います。
建物の棟上げ・内装・外装工事
基礎が完成し、柱や梁をたてたら棟上げをおこないます。
地域によっては盛大に棟上式をおこなうところもあるでしょう。
ここまで来たら家づくりはあと一息です。棟上げが終わったら、外装工事・内装工事を行います。
さいが設計工務では、6ヶ月という少し長めの工期を設定していますが、その分しっかりとした家づくりをおこなっています。施工中は二度の気密測定を行い、気密性能を確認しながらの工事です。
建物の引き渡し
建物が完成したら、施主に最終確認をして異常がなければ引き渡しとなります。
造りはもちろんのこと、室内設備や断熱性なども確認しましょう。後で不備が見つかった場合、責任の所在が曖昧になりがちです。時間をかけて担当者と共にしっかりと確認をおこないましょう。
さいが設計工務では、お引き渡しの後も定期的な点検や連絡などのアフターサービスをおこなってるので、何か疑問点や不備があっても、すぐに対応してくれます。
まとめ
今回は、注文住宅をたてるまでの流れを4つのステップで紹介しました。
ハウスメーカーにもよりますが、相談から土地の購入、着工から家の引き渡しまで1年前後の長丁場になります。
時間がかかる分、自分のこだわりぬいた家が手に入り、愛着も湧きやすいでしょう。
工務店では、家を建てるのはもちろんのこと、業者によっては土地探しまでアドバイスをしてもらえます。
ハウスメーカーが建てるより自由度が高く細部までこだわった家を建てたい場合は工務店に相談してみましょう。
さいが設計工務でも、まずは相談から受け付けています。
高気密高断熱の家を作りたい、きめ細やかな対応をしてほしい、手厚いアフターフォローをしてほしいなどの場合は、相談してみるといいでしょう。
筆者プロフィール 【フリーランスライター:剣先あやめ】大家として一軒家・駐車場を複数管理しながら、ライター業をこなす。現在は、自身の経験を活かしながら不動産投資を中心に不動産に関する記事を多数執筆中プライベートタイムは畑で野菜を作っています。これまでの職歴や自分自身で経験した内容をもとに、家づくりにお悩みの方に寄り添ったお話をお伝えしています。 |